関連・委託労働者交流会に参加

 1月15〜16日(土日)にかけて、生協労連主催の「関連・委託労働者交流会」が開催されました。同じ15日には、生協労組おかやまの分会代表者会議と旗開きもありましたが、委託の仲間を労働組合に組織している役割上、分担して交流会の方に参加しました。 

 交流会は熱海で行われ、温泉好きのわたしはちょっとお得な気分で参加しました。

 冒頭、生協労連の委託政策に関する問題意識の提起の後、各生協における委託労働者の実態が報告されましたが、あらためてそのひどさを痛感しました。300万円に届かない年収、 月50時間分やなんと月89時間分もの残業がコミコミになった月給で、時間換算すると最低賃金にも届かない状況、1日に100ポイント以上も配達する労働実態など、生協は違えどもひどい実態は変わらないものがあります。

 にもかかわらず、彼らのモチベーションは高く、高い実績を出している担当がとても多いのです。生協組合員からも好感をもたれている委託労働者が多数いるのです。まさに第一線で生協の業務を支えているといえるでしょう。このことを、生協の経営陣は深く理解しなければならないと思います。生協の経営は、生協組合員を大切にするためにも、彼らのような労働者を大切にすることが必要だと思います。委託労働者も組合員と接する第一線にいることを考慮することが必要です。第一線にいる職員たちを大切にすることができないならば、本当の意味で生協組合員を大切に思っているとはいえないと思います。

 少し本題から外れました。2日目はグループ討議を行いました。そこで明らかになったことは、委託会社の経営陣と突っ込んで交渉すればするほど、生協本体と委託会社との契約内容が彼らの労働条件に深く関わっていることにぶつかることです。つまり、多くの委託業者にとっては、生協の安い委託契約料が、その委託労働者の労働条件引き上げの足かせになっていること、一定水準に引き上げれば赤字経営に陥るところが多いということです。

 よりよい生活をつくるはずの生協が、逆に残酷な委託労働者の生活実態を生み出し、その犠牲の上に事業が成り立っているという事実がハッキリしてきています。参加しての感想は、生協が委託料引上げを出来ないのなら(あくまでも要求はしていきますが…)、わたしたち労働組合の運動でこうした実態を変えていくことが必要だということでした。

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関連・委託労働者交流会に参加 への3件のフィードバック

  1. nishizaki のコメント:

     コメントありがとうございます。“残酷な経営者”かどうかは別にしても、委託労働者の犠牲の上に生協の事業が成り立っているということは事実だと思います。要は、それを犠牲と思っているか、法律や社会制度上仕方のないこと(必要悪だ)などと思っているか…の違いでしょう。私の個人的な意見を言えば、もし経営者が「彼らを少しでも安定した雇用(直雇用)にするために、我々経営者や幹部の報酬はもちろん引き下げるが、それでも足らない場合、労働者諸君の賃金もある程度の引き下げを検討してほしい」と言われたら、私は検討に値すると思っています。もちろん、“誰かの犠牲の上に立って”…というのは、それが委託労働者であろうと正規労働者であろうと、だれであろうと好ましいことではありません。しかし、経営者が労働者を思うその気持ちは率直に評価できるし、私なら、“必要悪だ”などと自己弁護する経営者より、後者の経営者についていきたいと思うのです。
     きっと、その瞬間で言えば直雇用した場合にかかる費用よりも委託費用の方が高いような感じがします。しかし、それでも委託を選択するのは、長期的な雇用によるコスト増のリスク軽減と事業縮小の際の調整弁(要は契約満了で首切れる)にできるからでしょう。しかし、彼らも人間です。年を追って年齢も上がり、養う家族も増えるでしょう。でも委託料は競争環境を背景に下げられていくのです。委託料が彼らの条件に大きくかかわっているとすれば、彼らにとっての将来展望は何も見出すことはできないでしょう。そのことを承知で委託政策を続けるとすれば、それはやはり“残酷な経営者”ということになるのかもしれません。
     労働組合は、これまでも春闘などで直雇用化政策への転換を求めてきました。残念ながら理事会はそれには応じていません。今春闘では委託料の引下げをするなという要求も案に盛り込みました。しかし、“引き上げろ!”という要求に修正する必要がありそうですね。
     いずれにしても、今後委託(非正規)の問題は、正規職員はもちろん労働者全体の課題として位置付けていく必要がありますね。

  2. タバコも売るコープですが、なにか? のコメント:

    「にもかかわらず、彼らのモチベーションは高く、高い実績を出している担当がとても多いのです。生協組合員からも好感をもたれている委託労働者が多数いるのです。」はおかやまコープでもZさんはそうですよね。ただそういう労働条件のせいか?辞めていく人も多いような、、、Zさんの社員行動規範を見ただけでも厳しいんだろうな~と勘繰りたくなる。ただ堂々とこういう風に謳っているわかりやすい会社なので入社してからの違和感はないはずだが、、、。そしておかやまコープはというと、らしいって言えばらしいんですが耳障りのいい言葉の羅列で、官僚的というかなんというか。実態はど~なんだ?と首をかしげる文言も。
     委託さんの労働条件を本気で改善しようと考えるなら我々の既得権を手放す他に道はないと思います。(となると委託に頼らなくてもいいってことか?)

  3. 宮沢賢一(ペンネーム) のコメント:

     ご意見に賛成ですね。関係者の人から聞いた話では、おかやまさんの委託会社との契約料は、北海道などに次いでなんと全国で3番目に低いそうです。わたしには、全国で3番目に残酷な経営者に思えます。これも聞いた話ですが、おかやまさんの契約料は当初より、月8万円(年間96万円)下げているそうです。せめて、その半分でも委託労働者の給料に振り向けてやればと感じます。

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