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生協労連
県労会議
友誼団体等
日別アーカイブ: 2011年1月17日
最低賃金の引き上げこそが、労働者全体の賃金を守る!
1月15日(土)、倉敷山陽ハイツで第3回分会代表者会議を開き、約80名が参加しました。
前半は全労連常任幹事の伊藤圭一氏が「最低賃金引上げと公契約運動の意義と到達点」と題して講演しました。後半は、春闘方針の提起と要求(執行部案)の提案、組合員サービスセンター提案と正規人事制度投票結果についての労組見解、生活実感アンケート集約結果報告を行いました。
いつものことながら、伊藤さんのお話はとても分かりやすく、確信と元気を与えてくれるお話でした。
今の日本の労働者が置かれている現状をグラフなどでわかりやすく説明。ここ10数年間、賃金が下がり続けているのは日本だけという事実を明らかにし、あの“100年に一度”と言われた金融危機の時(2008年)でも世界各国は賃金が上昇していると日本の実情を批判しました。世界の最低賃金も大幅に引きあがり、当初反対していた企業家までもがそのことが景気回復を促していると言い始めていることも紹介されました。
さて、今年の春闘では、最低賃金を時給1000円に引き上げる社会的な運動と、理事会に対する要求交渉を結び付け、理事会へも時給1000円を要求する方針です。伊藤氏は、そうした生協労連や生協労組おかやまの方針提起について、勇気と自信を持って時給1000円を掲げてほしいとエールを送り、以下のように述べました。
「時給1000円というと“高すぎるのではないか?”という声が必ず出ます。でも、そういう言い方をする時の“あなた”は、“経営者の視点”に立っています。つまり、そんなに出すと経営が成り立たないのでは?といった風にです。ところが、年収200万円と言ったらどうでしょうか?きっと、“それは安すぎる”とおっしゃるでしょう。その時の“あなた”は、“生活者の視点”に立っているのです。さて、200万円というと、時給1000円で年間2000時間働いて得られる収入です。こう考えるとどうでしょう?」
どうです?正規職員の年間所定労働時間は1927.5hです。時給1000円は決して高い要求ではない…、それどころか、時給1000円だとしても人たるに値する暮らしはできないのではないでしょうか。
さて、もう一つ、時給1000円要求で、次に必ずぶつかるのが103万(あるいは130万)問題です。この問題でも伊藤さんの主張は明快でした。
「確かに今の制度下であれば、103万とか130万という問題にぶつからざるを得ません。かくいう私の妻も103万で調整しています。しかし、それを超えたがために発生する不利益よりも、低い時給でその日の暮らしさえもやっとの思いで頑張っている多くの労働者の実態に思いをはせ、彼らのための利益を優先すべきだと思うのです。」
私はその考えにまったく賛成です。もちろん、社会制度そのものを改革していくことに越したことはありません。当然、時給1000円が実現した場合に103万などの問題で不利益を受けるかもしれない仲間たちとも、十分な議論と理解、納得を得るための努力は必要です。しかし、今この瞬間に困っている人たちが何百万といるのです。労働組合は、個別経営との交渉も重要ですが、こうした大義と正義の立場に立ち、志高く運動を進めていくべきだと思うのです。
講演のその後、伊藤さんのお話で元気と確信をもらった私は、春闘方針、要求(執行部案)をアツく提起し、職場での論議を呼び掛けました。皆さんの職場でも積極的なご論議を期待したいと思います。
さて、分会代表者会議が終わった17:30からは、2011年旗開きです。60名ほどが参加し、仲間との交流を深めました。
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関連・委託労働者交流会に参加
1月15〜16日(土日)にかけて、生協労連主催の「関連・委託労働者交流会」が開催されました。同じ15日には、生協労組おかやまの分会代表者会議と旗開きもありましたが、委託の仲間を労働組合に組織している役割上、分担して交流会の方に参加しました。
交流会は熱海で行われ、温泉好きのわたしはちょっとお得な気分で参加しました。
冒頭、生協労連の委託政策に関する問題意識の提起の後、各生協における委託労働者の実態が報告されましたが、あらためてそのひどさを痛感しました。300万円に届かない年収、 月50時間分やなんと月89時間分もの残業がコミコミになった月給で、時間換算すると最低賃金にも届かない状況、1日に100ポイント以上も配達する労働実態など、生協は違えどもひどい実態は変わらないものがあります。
にもかかわらず、彼らのモチベーションは高く、高い実績を出している担当がとても多いのです。生協組合員からも好感をもたれている委託労働者が多数いるのです。まさに第一線で生協の業務を支えているといえるでしょう。このことを、生協の経営陣は深く理解しなければならないと思います。生協の経営は、生協組合員を大切にするためにも、彼らのような労働者を大切にすることが必要だと思います。委託労働者も組合員と接する第一線にいることを考慮することが必要です。第一線にいる職員たちを大切にすることができないならば、本当の意味で生協組合員を大切に思っているとはいえないと思います。
少し本題から外れました。2日目はグループ討議を行いました。そこで明らかになったことは、委託会社の経営陣と突っ込んで交渉すればするほど、生協本体と委託会社との契約内容が彼らの労働条件に深く関わっていることにぶつかることです。つまり、多くの委託業者にとっては、生協の安い委託契約料が、その委託労働者の労働条件引き上げの足かせになっていること、一定水準に引き上げれば赤字経営に陥るところが多いということです。
よりよい生活をつくるはずの生協が、逆に残酷な委託労働者の生活実態を生み出し、その犠牲の上に事業が成り立っているという事実がハッキリしてきています。参加しての感想は、生協が委託料引上げを出来ないのなら(あくまでも要求はしていきますが…)、わたしたち労働組合の運動でこうした実態を変えていくことが必要だということでした。
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