最低賃金の引き上げこそが、労働者全体の賃金を守る!

 1月15日(土)、倉敷山陽ハイツで第3回分会代表者会議を開き、約80名が参加しました。
 前半は全労連常任幹事の伊藤圭一氏が「最低賃金引上げと公契約運動の意義と到達点」と題して講演しました。後半は、春闘方針の提起と要求(執行部案)の提案、組合員サービスセンター提案と正規人事制度投票結果についての労組見解、生活実感アンケート集約結果報告を行いました。

 いつものことながら、伊藤さんのお話はとても分かりやすく、確信と元気を与えてくれるお話でした。
 今の日本の労働者が置かれている現状をグラフなどでわかりやすく説明。ここ10数年間、賃金が下がり続けているのは日本だけという事実を明らかにし、あの“100年に一度”と言われた金融危機の時(2008年)でも世界各国は賃金が上昇していると日本の実情を批判しました。世界の最低賃金も大幅に引きあがり、当初反対していた企業家までもがそのことが景気回復を促していると言い始めていることも紹介されました。

 さて、今年の春闘では、最低賃金を時給1000円に引き上げる社会的な運動と、理事会に対する要求交渉を結び付け、理事会へも時給1000円を要求する方針です。伊藤氏は、そうした生協労連や生協労組おかやまの方針提起について、勇気と自信を持って時給1000円を掲げてほしいとエールを送り、以下のように述べました。

「時給1000円というと“高すぎるのではないか?”という声が必ず出ます。でも、そういう言い方をする時の“あなた”は、“経営者の視点”に立っています。つまり、そんなに出すと経営が成り立たないのでは?といった風にです。ところが、年収200万円と言ったらどうでしょうか?きっと、“それは安すぎる”とおっしゃるでしょう。その時の“あなた”は、“生活者の視点”に立っているのです。さて、200万円というと、時給1000円で年間2000時間働いて得られる収入です。こう考えるとどうでしょう?」

 どうです?正規職員の年間所定労働時間は1927.5hです。時給1000円は決して高い要求ではない…、それどころか、時給1000円だとしても人たるに値する暮らしはできないのではないでしょうか。

 さて、もう一つ、時給1000円要求で、次に必ずぶつかるのが103万(あるいは130万)問題です。この問題でも伊藤さんの主張は明快でした。

「確かに今の制度下であれば、103万とか130万という問題にぶつからざるを得ません。かくいう私の妻も103万で調整しています。しかし、それを超えたがために発生する不利益よりも、低い時給でその日の暮らしさえもやっとの思いで頑張っている多くの労働者の実態に思いをはせ、彼らのための利益を優先すべきだと思うのです。」

 私はその考えにまったく賛成です。もちろん、社会制度そのものを改革していくことに越したことはありません。当然、時給1000円が実現した場合に103万などの問題で不利益を受けるかもしれない仲間たちとも、十分な議論と理解、納得を得るための努力は必要です。しかし、今この瞬間に困っている人たちが何百万といるのです。労働組合は、個別経営との交渉も重要ですが、こうした大義と正義の立場に立ち、志高く運動を進めていくべきだと思うのです。

 講演のその後、伊藤さんのお話で元気と確信をもらった私は、春闘方針、要求(執行部案)をアツく提起し、職場での論議を呼び掛けました。皆さんの職場でも積極的なご論議を期待したいと思います。

 さて、分会代表者会議が終わった17:30からは、2011年旗開きです。60名ほどが参加し、仲間との交流を深めました。

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