“お前、ベトになれ!”…これって、なかなか含蓄ある言葉だなぁと…

 3月9日(水)、生協労連中四国地連の四役会議が山口県内で開催された。会議と合わせて、コープやまぐち労組へのお誘い活動もやったのだが、残念ながら当日の労組加入はゼロ…。その際に聞いた話。

 コープやまぐちでは“ポイント報奨制度(正式な名称はよく知らないので、私が勝手に命名した)”というのがあって、組合員拡大や共済、利用高、配達ポイント数などなどで、計画予算を上回ると報奨ポイントが付くという。これが累計されていって、年度末に報奨金が支給されるのだそう。

 実は、四役会議で一番盛り上がった話題がこれだった。もちろん単協の制度として実施されていることなので、盛り上がったといっても“議題”として議論したわけではなく、「こんなことやってるんだぁ!?」という興味と関心で話題になったということだ。もっとも、私自身の感想は、協同組合の思想とは相いれない馬人参的発想の極致だなぁという感想は抱いたが…。

 さて、本題から少し外れたが、実はこの話題の中で聞いた話だ。ある現役労組専従役員が、以前現場に戻ると決まった時、その当時の労組委員長から「現場に帰ったら、成績はいつもベトになれ!」と言われたそうだ。“ベト”とは、ベットコ、最下位という意味だ。本気かどうかはともかく、その理由が振るっている。「お前がいつもベトにいることで、他の担当者は安心して仕事に励むことができる」からというわけだ。その背景には、成績が上がらなければ、とてもつらい“詰め”が待っているという職場の実態を表しているということでもあるわけだが、私はその発想に感服した。まさにやまぐちの報奨制度とは真逆の発想で、そこには仲間を思いやる利他の精神があふれていると感じたからだ。

 もちろん、その役員に“がんばるな”という意味で言ったのではないと思う。営業していれば、こちらが意図しなくても加入の申し出があったりすることはあるわけで、それがたまたま積み重なれば、“ベト”にならない(なれない)場合だってあるからだ。でも、それで上がった成果を仲間に譲ったっていいわけだ。加入する組合員には何の迷惑も掛からないし、加入が増えて生協さんだって得をする。そして、成果の上がっていない担当者も余計な“詰め”にあわなくて済むのだ。もっとも、自分がその“詰め”にあうわけだから、それはそれは強い精神力は必要でしょう。でも、意図的にそうすることが自分の役目だと割り切れば、私だったら業績が上がることよりも、やりがいを感じ、モチベーションが上がるよなぁと思った。自分さえ詰めのがまんをすれば、仲間のみんなが気持ちよく仕事ができるのだ。

 もっとも、そんなゆがんだことを考えなくてもみんなが頑張れる職場というのが一番いいに決まっている。でも、そうなっていない現実があるだけに、“含蓄ある言葉だなぁ”と余計に感じられたのかもしれない。

カテゴリー: TOPIXニュース, 書記局のつぶやき…(雑感), 活動日誌 タグ: パーマリンク
(3) (0) (0)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Optionally add an image (JPEG only)