月別アーカイブ: 2012年3月

軍隊式研修よりも、もっと大切で必要なこと…

 先日開催した店舗協議会でのこと。春闘の要求提出団交も終わり、その感想を聞いていた時に出された話だ。交渉に参加しての感想は、「店舗だけでなく、他の部署も大変なんだなぁ」とか、「発言しているうちに、“この人たち(経営陣)は私たちがどんな思いで頑張っているのかわかっているのか?”と沸々と怒りが湧いてきた」とか、まさに今の現場の思いを代弁するような感想が出された…。それはそれなんだが、あるパートの仲間がこう言った…

 「団交の次の日、役員の方がうちの店に買い物に来られました。団交で顔を覚えていたのでわかりました。レジに来られた時、“昨日はお疲れ様でした”と挨拶しました」と…。私はてっきり、役員のほうがレジの職員に向かって声をかけたものと思い込み、「へぇ~、役員はあなたが団交に参加していたのをきちんと見ていたんですね」と応じた。
 大きな勘違いだった。声をかけたのはレジの職員の方だった。もちろん、役員が全職員の顔を覚えるのは大変だ。団交に参加していたかどうかを見極めるのも難しいだろう。しかし、団交への参加・不参加は関係なく、役員が現場(店)に買い物に行き、レジに並んだ時、本来なら役員のほうから「ご苦労様」の一言があってしかるべきではないのか。まさか、自分は役員だから挨拶を“されて当たり前”と思っているわけではあるまいが、こうした細かな一つ一つに経営陣に対する信頼が生まれるかどうかがかかっていると思うのだ。
 実は続きがある。そのあと、何の拍子か、店舗リニューアルの時に研修をしたという話が出された。確か、「こんな大変な研修も受けて頑張っているのに、経営陣は現場のことをちっともわかっていない」とかいう趣旨の感想だったと思う。私は、「こんな大変な研修」というのに食いついた。
私:「“こんな大変な研修”って何?」
パート:「店舗をリニューアルしたとき、正規やパート、アルバイトまで研修をしたんです。CSの研修。グループに分けられて研修を受けるんですが、それがすごいんです」
私:「何がすごいんですか?」
パート:「ここは軍隊かっていう感じの研修だったんです。グループごとで競争させられ、挨拶とかがまずいと大きな声で怒鳴られたり、罵声を浴びせられるんです」
私:「へぇ~、今どきそんな研修やってるんですか…」
 分かっていただけただろうか。そんな研修を現場の仲間は受けさせられているのだ。もっとわかりやすく言うと「ちゃんとあいさつしろ!」ということもその一つだ。そういう研修を職員に受けさせている経営のはずなのに、冒頭の話はいったいなんなんだろう…?と感じるわけだ。
 もっとも批判と誤解を恐れずに私個人の意見を言えば、そんな研修はそもそも“クソくらえ”である。本当のCSは、そんな脅かしや強要で得られるものではない。私も一時は、いわゆるカスタマーサービスは大切だと言って“笑顔の作り方”の研修とか、実績を上げるための“会話のテクニック”とかを学ぶことは悪くはないと思っていたこともあった。でも、今ではそんなことをいくら学んでも、本当の笑顔や心からのお勧めや喜びを、相手に伝えたり表現したりすることはできないと確信を持って言える。何より大切なのは、従業員自身が経営者から大切にされ、信頼され、安心して働くことが保証され、そして責任も持たされて、そこで働くことが顧客とともに喜びとなるような環境に身を置き、それが実感できる時にこそ真のCSの力を発揮することができるからだ。
 もう少し正確に言うと、そういう環境で働き、経営に対して厚い信頼を抱くことが実現できていれば、多少の手荒い研修でも本当の意味で身になる研修となるだろう。しかし、春闘交渉の感想を見ても、残念ながら厚い信頼が得られているとは言い難いし、そういう研修を実施している当の経営側の姿は冒頭で述べたとおりだ。そんな中でのこんな研修は、やらされ感と押し付けられ感満載となり、せっかくの“形式”さえ身にならないだろう。
 ここまで言うと、“その役員の挨拶の話は、たまたまその時がそうだったということではないか”とのご批判もあるだろう。しかし、多くの仲間は実感しているはずだ。うちの経営幹部ほど挨拶ができない幹部はいないと。そう、たまたまではないのだ。この問題は、労組からももう何年も前から指摘し続けている問題である。
 言うこととやっていることが一致していない、もしくはそう思われているということは、信頼を得る上では致命的である。もっとも、それは経営幹部だけではなく、労組幹部にだって言えることは百も承知だ。しかし、一般論では「他人のふり見てわがふり直せ」ということで戒めはできても、肝心の経営学では通用しないと私は思うのだ。

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お忘れなく!「小中入学祝い金」&「中学校卒業祝い金」が請求できます!

 この春、「小・中学校の入学・中学校卒業生」がおられるられる親御さんは、何かと気ぜわしい時期。そこで、うっかり忘れるのがおかやまコープ共済会の「小中学校入学の祝い金・中学卒業の祝い金」の請求手続きです。共済会会員(セパ職員)で支給対象の事例がある皆さんはお忘れなく手続しましょう。職場の仲間にもお知らせしてあげてください。
 またアルバイトの労組員は、生協の共済会ではなく、生協関連・一般労働組合が扱う労働共済に加入されています。この場合は「小中学校入学のお祝い金」を請求できます。対象者の方は生協関連・一般労組(086-214-1420)へ連絡してください。

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