急がれる救命、支援と復興…でもその復興にTPPは障害となる…

 未曽有の被害を引き起こした東北地方・太平洋沖大震災。亡くなられた方やその家族、安否の知れない人たちのことを考えると心が痛む。しかし、こんな時だからこそ無事でいられる私たちは、私たちにできること、なすべきことに全力を尽くす必要がある。
 >>3種の署名集約状況(3/14現在)PDF125KB

 現場からは、好意からの声だとは思うが、「こんな時に団交(16日)するのか?」といったたぐいの声が寄せられている。何かしてあげたい、何かできないかとはやる気持ちも理解できる。もちろん、できうる限りの支援を行っていくことに、だれも否定はしない。でも、そのことと私たちがすべきことを自らやめるということは同じではない。大切なのは、できうる限り最大限の支援を行うことと同時に、私たち自身がなすべきことも全力で行うということである。もちろん、そのなすべきことが、支援を妨げるようなことであれば別ではあるが…。

 現段階で私たちができうることは限られてはいる。労働組合はもちろん、おかやまコープや様々な組織は救援募金の取り組みを始めた。今後はさらに被災者の要望に沿った支援が必要となろう。その際にはできる限りの協力をしていきたい。

 今一つ、被災した地域だからこその支援の取り組みがある。TPP協定参加阻止の署名だ。今回被災した東北地方のほとんどが、第一次産業を基幹産業とする地域だ。TPPに参加すれば、その第一次産業に甚大なる被害を及ぼすことが明白だ。だとすれば、被災した地域がまさにこれから復興していこうという時に、“実はTPPに参加したから農産物をはじめとする第一次産業が以前のように復興するのは困難になった”…なんてことになっていたとしたら、被災した地域をさらに踏みつけにするのと同じではないだろうか。

 甚大な被害を受けたみやぎ生協では、すでに1万人以上のTPP反対の署名を集約していた。岩手でも農協や漁協などと協力し、県を上げてTPP反対の運動を繰り広げていた。その思いを、私たちが引き継いでいくことも一つの支援にならないだろうか。

 分会からの署名の集約はまだまだ上がってきていない。TPP問題そのものへの理解も進んでいないという実状もあるけれど、日本の農業や食料を守るということと同時に、それを基幹産業としてきた被災地域の復興を支援するという意味でも、TPPの問題を今一度のよく振り返り、学習を通じて運動を進めていくことも必要だ。

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急がれる救命、支援と復興…でもその復興にTPPは障害となる… への2件のフィードバック

  1. 一言居士 のコメント:

    私はTPPに反対の立場ですが、この記事には何だか違和感を覚えます。
    この度の災害は、今後の日本経済が果たして立ち行くのかとか、当面の食糧が確保できるのかどうか等、より大きな問題を孕んでいます。その災害とTPPを結びつけて論じるのは、不適切ではないでしょうか。
    もちろん、どさくさまぎれにTPPに関連するものを含めて様々な悪法が通される危険性がないとは言えませんし、そのことを警戒する必要はあると思いますが、今起きているのはもっと桁外れに大きな問題だと思います。

    • nishizaki のコメント:

       そうですね、ちょっと、記事の表現の仕方に誤解を生むような不十分さがありました。特に「今こそ…署名を広げよう」というタイトルはね。直した方がよさそうですね。
       言いたかったことは、今この瞬間にできることと言えば限られていると思いますが、一般の人たちがあまり気づいていないこのTPPの問題も、もしそれに参加するというようなことになったとすれば、今後の復興には大きな障害となることは間違い無いんですよという警鐘と、この問題で生協陣営の先頭を切っていた岩手やみやぎの仲間の思いを引き継ぎたいという思いが強かったということなんですね。なので、“不適切”とまで言われると、私自身はん~、本当にそうなんだろうかとも思ってしまうのですが。もっとも、政治日程も大きく狂うでしょうから、“今”あえてTPPと関連付けなくてもと言われれば、そうかもしれません。
       私も他の支援活動を差し置いても署名をというつもりは当然無くて、TPP参加は復興に妨げになるぞっていう警鐘を鳴らしたかったというのが本意なんですけど…。ということで、記事の内容を少し修正してみました。どうでしょうか…。

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