総選挙始まる!全労連が“維新の会”公約に対する談話発表

 12/4、総選挙が公示された。16日投票に向け、各党の舌戦がスタートした。今回の総選挙は、滞る震災復興問題、低迷する経済問題、将来における財政、社会保障問題など、国民の暮らしに直結した問題が目白押しだ。特に、生協の経営にも甚大な影響が想定される消費税増税(14年8%、15年10%の予定)をそのまま許すのかどうか、参加すること自体が“例外なき関税撤廃を認めること”になるTPPへの参加を許すのかも重大争点だ。そして、自民がことさら強調しだした「国防軍」の創設は、戦後の日本を支えてきた平和主義憲法の根幹を揺るがす大問題である。

 また、今回の選挙では政党の離合集散が繰り返され、当選のために“先生方”が右往左往する姿がとても見苦しいわけだが、まさにその『政党』の在り方そのものも問われる選挙である。

 その筆頭にあげられるのが、第三極としてもてはやされている“維新の会”だろう。その維新の会が先ごろ公約を発表した。原発政策でいわゆる“フェードアウト”すると公約文書に記してあることについて、石原代表は党首会見で「いや、それは違う、書き直させた」と発言し、その後橋下代表代行は「あれは公約ではない」とまで言い出す始末のあのしろものだ。

 民主や自民に負けず劣らずと国民をバカにした話だが、その公約に、私たち労働組合が必死で取り組み少しずつ前進させてきた最低賃金制度を、なんと!「撤廃する」と盛り込んだ。小泉首相時代の新自由主義路線によって極限にまで深刻化した貧困と格差を是正していくための、その柱となった最賃制度を撤廃すると主張することは、この党が国民、特に社会的弱者の側の政党ではなく、財界などの強者の論理を徹底的に押し付ける政党だということを証明したものだ。

 この公約に対し、全労連が談話を発表し、この公約についての誤りを厳しく断罪した。是非、投票の際の参考にしていただきたい。談話はこちら>>「維新の会」公約に対する全労連談話

 さて、自民の国防軍にしろ、維新の核保有にしろ、各政党の右傾化…なんて生易しいものではなく、一種の国粋主義、ナショナリズムの台頭が昨今著しい。民主党政権があまりにもだらしなかったからこそ、その傾向が助長されているのかもしれないが、その傾向に黙って流されてしまうのは極めて危険である。マスコミなどの報道に惑わされず、何が事実で真実なのか、その中で自分たちの主張と一致し、それを真面目に実現してくれようとする政党や候補者は誰なのかを、真剣に見極めることが今こそ大切である。

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総選挙始まる!全労連が“維新の会”公約に対する談話発表 への2件のフィードバック

  1. スマイル のコメント:

    どうも橋下さん自身は、独裁者になろうとしている訳ではないみたいですよ。
    だって大阪市長を辞めるつもりは未だにないみたいだし。
    ただ彼は、「日本を強くしたい」と思っているだけみたいです。
    その強さの中身とは、「強いグローバル企業」と「強い軍隊」ですが。
    最低賃金制度を撤廃したいのは、「強いグローバル企業」を作りたいからですね。
    ここにきてやっと彼が馬脚を表してきたのがわかります。
    彼は決して弱いものの見方ではありません。
    かといって彼の味方であるはずの「グローバル企業」って、いったいどこの企業
    のことでしょう?
    トヨタ自動車のこと?
    ではトヨタの社長は維新の会に投票するでしょうか?
    「それは絶対ない」と言い切れる。
    だってそもそも尖閣諸島問題に火をつけて、トヨタ自動車に大損害を与えたのは
    石原代表自身ではないですか。
    経団連に名を連ねる大企業のほとんどが、中国とのコネクションを持っていて、
    一様に大損害を受けているのに、そんな人が「維新の会」を支持する訳がない。
    橋下氏が思いを寄せる「グローバル企業」というのは、実在しない彼の観念の中の
    企業なんですね。
    軍隊についても同じ。
    今の自衛隊員が、維新の会を支持するだろうかと考えてみる。
    ありえん。
    昨日は、中国の飛行機が尖閣諸島を飛んだおかげで、自衛隊機がスクランブル発進
    する事態にまでなった。
    「何であんな無人島の為に、ワシらが命を懸けて中国軍と戦争をせんといけんのや」
    と自衛隊員はみんな思っているはずである。
    それもこれもみんな石原のせいである。

    ところで変な心配をするようだが、「日本の古い体制を変えよう」ってスローガン、
    何年か前の首相を思い出しませんか?
    そう、小泉首相です。
    さてそこで問題ですが、日本の「最も古い体制」って一体なんでしょう?
    家族制度ですね。
    今思い出したのですが、小泉首相って、離婚家族じゃなかったですか?
    「古い体制を変えよう」と言っている、橋下自身の家族が崩壊寸前である事を
    某週刊誌が伝えていました。
    当然の帰結ですな。

    中国の反日デモで、破壊行為をしたのは、「アリ族」と呼ばれる最下層の
    人民でした。裕福なブルジョワジーがそんな馬鹿なことをするはずがない。
    最下層の人民は、貧困が故に、結婚をして家族を持つことすらままならない。

    「古いもの」を全部否定してはいけんのですよ。やっぱり。

  2. nishizaki のコメント:

    各界の批判にひるんでか、「撤廃」公約を、「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革」との表現に書き換えたようだ。だが、一般的には最初のが本音だろ!ということだが、市場メカニズムにゆだねれば、それこそ低賃金に歯止めがかからなくなるからこその最賃制度なんだから、「市場…」云々と言ったところで事実上の撤廃には違いがない!原発の“フェードアウト”問題もおんなじで、だいたい、いったん公約としたものをコロコロと、しかも組織的な議論もなく石原や橋下の“鶴の一声”で変えられる政党など、政党としての体をなしていないし、そもそも北朝鮮よろしく、独裁の党だということの証明である。

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