日別アーカイブ: 2012年10月17日

他生協で重大な労働災害が頻発!(ミンチ機械巻き込まれ事故、冷凍庫閉じ込め事故)

 先日、ある生協の店の畜産部門でミンチの機械に腕を巻き込まれるという重大事故と、コープみやざきで冷凍庫に職員が閉じ込められるという重大事故が相次いで発生した。おかやまでも総社東のミンチチョッパーの事故は記憶に新しい(2010年11月)が、その後の2011年12月にはかごしまで今回と同様のミンチの機械の重大事故が発生している。

 実はこれまでにも、08年にはこうち、10年2月にはエフコープ(福岡)でミンチの機械に手や指を巻き込まれる事故が発生している。今振り返れば、この時に安全装置の付いた機械に全部入れ替えさせておけば、おかやまの総社東で起きた事故は防げたかもしれないと思うと、その瞬間は私たち労組自身もそこまでは思い至らなかったのだと反省せねばなるまい。
 そういう意味では、今回の労災事故も教訓的である。2011年12月には、今回とほとんど同様の労災事故がコープかごしまで起きている。かごしまの労組は、その直後からおかやまコープ総社東の取り組みをはじめ、全国の経験や取り組みなどから教訓を引き出し、理事会に対して二度と起こさないがための対策をとらせたのである。もちろん、かごしまの情報は生協労連からも全国に発信され、注意喚起が行われた。
 …にもかかわらず、今回の事故が起こってしまったのである。一体、かごしまの教訓は生かされたのか?ということであり、当該の理事会や私に言わせれば日生協にしてもその責任は大きいと思う。もちろん、そういう意味では労働組合の責任も免れるものではない。
 そしてもう一つの事故が、店舗惣菜部門の冷凍庫に5分間も閉じ込められるという事故である。たった5分とはいっても、マイナス20℃の冷凍庫である。本人は死をも意識したという。他の仲間が、中からの声に気がづいて開けてくれたということらしいが、時間帯が時間帯なら取り返しのつかないことになっていた可能性もある。
 実はこの事故以前にも同様の閉じ込め事故が同じコープみやざきで発生しており、今回が2度目ということだ。同生協では、最初の事故を受けていくつかの対策を講じたそうだが、それさえも十分に徹底されていなかったということである。2度目であるだけに理事会の責任は重大だと思うが、少し気になることがある。当該生協では店長週報で、この重大事故のことが報告されているのだが、そこには“店と労働者を預かる店長と供給マネージャーはもちろん、各部門のマネージャーや部門職員全員にも責任がある”とある。気のせいか、理事会…経営者の責任には一言も触れられていない。書いたのが店長(?)だからかも知れないが、だとすれば当該の生協理事会の責任感の薄さには驚きを感じてしまう。こんな事故を起こしておいて、理事会の文書ではなく、店長の週報の文書で報告されるなんて、普通はありえないと思うのだがどうだろう。
 さて、効率効率と言われ続けている中、絶対におろそかにしてはいけないことが後回しにされてはいないか…、私たちはもう一度そのことを全職場で再確認する必要がある。生協労連は、「日生協がやらないなら…」と、全国の労組および単協理事会に緊急声明及び要請を発することを決めた。その項目は、より安全な機械への切り替え、安全教育とそのOJT、マニュアルの点検、労使での労安の取り組みと安全衛生委員会の設置と開催などである。労働者の安全を第一義に事業を行う責任が理事会にはある。そして、それを果たさせるために、労組の責任としてチェック機能をきちんと果たさなければならない。

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