生協が原発訴訟の原告に…のニュースを聞いて

 10月1日、茨城県にある常総生協という生協が東海第2原発の再稼働差し止め訴訟の原告になるというニュースが流れた。ニュースでも生協が原告になることは極めて珍しいとされていたが、素直に“すんげぇな!この生協”と感じた。ネットで検索してみると、結構“気合の入った”生協らしい。組合員7千人ほどの生協で日生協にも名を連ねている。

 こんなに小さい(失礼)生協が、日本原子力発電(原電)という巨大な組織と国策を向こうまわして争うっていうわけだから、訴訟にまで踏み切るにはそれなりの覚悟があったに違いない。これから150人規模の原告団を組織するともあるが、費用だってばかにならないはずだ。

 にもかかわらず、訴訟に踏み切るというのは、原発問題…ひいてはエネルギー政策に対する確固とした問題意識と主義と主張に基づいているに違いない。この生協がもともと持っている主義・主張が正しいかどうかをここで論じるつもりはない(…というかよく知らない)が、少なくとも原発問題については、組合員や消費者の安心且つ安全なくらしを保障するためには再稼働阻止が何よりも必須の課題だということだろう。それには私も大賛成であるし、この生協の英断と勇気、行動力に私は敬意を表したい。

 多くの生協はこうした具体的な課題、特に政治的な問題に直接かかわるような問題において、その立場を明確にすることをことを避けてきた(…と私は思っている)。その理由にいつも言われるのが、「組合員の中には様々な考え方の方がいる」というものだ。その最たるものが消費税の問題だと思っているが、原発問題も極めて政治的な課題である。にもかかわらず今回の常総生協が訴訟に踏み切る決断をしたという事実を、他の生協理事者たちはどのように受け止めているのだろうか…?

 私たちは何のために生協に関わり、生協で仕事をしているのか…、この根本の問題を突きつけられているように感じるのは私だけなのだろうか…。

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生協が原発訴訟の原告に…のニュースを聞いて への2件のフィードバック

  1. 総括原価方式 のコメント:

     {おしゃべりパーティー。おかやまコープは、組合員どうしはもちろん、広く地域のみなさんとのつながりや絆作りのきっかけとして、おしゃべりの場を応援します}
    こういうのって本来、組合員さんの自主的な活動じゃないんでしょうか?それを開催件数の目標を定めることで、「つながりや絆作り」という高尚なものとは程遠い、単なる商品配布と偽装報告書回収でしかなくなる。こんなことにコストをかける必要があるんでしょうか?仲間作りキャンペーン他課題が山のようにあって配達中にどんだけやらせれば気がすむのか?

    • nishizaki のコメント:

       確かに自主的な活動でしょうね。ただ、それでも、そういう場が少なくなってきているのは事実でしょう。それを応援するのは別に悪いことじゃないと思います。問題は、「生協が場を提供してあげたよ!じゃっ、あとは皆で楽しんで!」…で済ませていいのかってことだと思う。曲がりなりにも“消費者運動”やってんじゃないんですかね。ま、それに「開催件数目標」なんてものがあるところに(それが本当なら)、その本質が透けて見えてますけどね。

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