日別アーカイブ: 2011年12月14日

出ました!「日本でいちばん大切にしたい会社」第3弾!

 先日、本屋に寄ったら、あの「日本でいちばん~」の第3弾が発刊されていて、早速購入、読み始めています。残念ながら今回も紹介されている会社の中に“生協”の文字はありませんでした。著者の坂本光司氏は、「プロローグ」の部分でこの間に寄せられた読者からの手紙(メール)を紹介、その中にアメリカで工場を経営している経営者から寄せられた手紙(メール)が紹介されていました。

 その方は、「坂本先生の主張する経営のあり方を読み、自分のしてきた経営方針は間違っていなかったと確信した」としてご自分の経験を書かれていました。その要旨はこんな感じです…
 アメリカの貧しい地域に立地しているこの工場に勤める労働者の大半は、地元の人。そんな時、工場の中でお弁当が盗まれる事件が多発。社長は、“もしかして、この人たちは朝ご飯を食べていないのかもしれない”と思い、「朝ご飯を食べてきた人?」と聞いてみたそうです。すると、ほとんどの労働者が食べていないのが判明。そんな労働者に、何とかお腹を満たせてあげることはできないかと思い、この社長は人事部長に「就業前や休憩時間に簡単に食べれて栄養のあるものはないか?」と聞いたそうです。すると「バナナだ」と…。そこで、食堂になんとバナナを置くことにしたそうです、もちろん無償で。
 すると、案の定すぐに無くなったそうです。そこで社長は、「ならば、箱ごと置こう」と提案します(なんという太っ腹!)が、人事部長からはその場で食べる分以上に家にまで持って帰るやつがいるからと大反対されたそうです。それでも、とにかく箱ごと置くことになったそうです。
 さて、結果は…、人事部長の言うとおり、バナナを家に持ち帰る労働者がいたそうです…
 その後の対応はどうなったか…。あなたならどうするでしょうか?このエピソードの続きは、ぜひ本を買って読んでみてください。私は、涙があふれて止まりませんでした。こんなにも労働者のことを考えてくれている経営者がこの世に本当に存在するのかと…。
 単純に比較すると怒られそうですけど、この秋闘で県北の積雪の時に必要な長靴の支給を要求しましたが、固定した経費増につながるとして拒んだ理事会と、どうしても比較してしまいます。もちろん、経営を継続的に存続させていくことが、真に労働者の利益につながることは言うまでもありません。だから、経営の厳しい折、経費増が固定化するという判断を渋りたいという気持ちもわからないわけではありません。しかし、この会社のように、目の前のコストにとらわれるのではなく、労働者を信頼し、逆に労働者も経営者を信頼する…そういう会社の在り方になったればこそ、赤字経営から黒字経営に転換したその原動力のような気がしてならないのです。私の感覚の方がおかしいんでしょうか…。最近ではいつもそんなことばかり考えてしまいます…。

カテゴリー: TOPIXニュース, 書記局のつぶやき…(雑感) | タグ: | コメントする
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