しゃべくりカフェを通して 現場に寄り添う活動を

労組員のみなさんしゃべくりカフェってご存知ですよね??(おそるおそる・・・)
2年くらい前から労働組合書記局がみなさんの職場を訪問している取り組みです。
この取り組みのはじまった経緯やこの間の経過をインタビューしてまとめてくれた方がいらっしゃいます!ありがたや~!

しゃべくりカフェのひとコマ

インタビュワーは岡山県労働者協会事務局長 長久啓太さん。
掲載誌は「明日への考察」という会報。
以下に特別に内容を転載させてもらいました。
ぜひご覧ください~。

↓↓↓↓≪以下≫↓↓↓↓

―生協労組おかやまでは、「しゃべくりカフェ」という取り組みをしていると伺ったのですが、いったいどんな取り組みなのでしょうか。

高木 労組書記局のなかの問題意識として、最近現場から意見がなかなかあがってこなくなっている、専従者自身も現場の気持ちと離れているのではないか、という議論になりました。
現場の気分をほんとうにとらえているのだろうか、現場が見えているだろうかと。
もっと現場に寄り添うような活動をして現場との距離を縮める必要があるのではと考え、二〇一三年の定期大会で「しゃべくりカフェ」を方針化しました。


山本
具体的には、専従者が基本二人組になって、各職場に出て行って、一日職場に張りつくんです。
出張書記局として朝から夕方まで。
たとえば配送センターの職場の場合、センターの会議室を一日押さえてもらって、お茶とお菓子をこちらで用意して「気軽に食べに来て」「ちょっとお茶しにおいでえ」ということで、休憩やお昼休みに来てもらいます。
そこでカフェのような雰囲気でざっくばらんに職場のようすなどの話を聞くのです。
店舗の場合は職員がお昼を食べに来る食堂でやります。やる場所は大事です。


高木
事前に職場に「しゃべくりカフェ」のポスターを貼って周知してもらい、チラシでも「この日にやります!」と告知します。
基本は朝の九時から一八時まで。県北などの遠いところは一〇時ぐらいからになったりしますが。
早いところは朝礼などにも参加させてもらって、現場の雰囲気を知ることにつとめています。


―なるほど。これまでどのくらいの職場でやってきたのですか?

山本
配送センターは一七か所あって、店舗は十一店だから、合計二八か所おもな職場がありますが、あと数か所残すのみになりました。
そうやって一日職場に張りついて、訪れるのはだいたい平均一〇人ぐらいでしょうか。
最初は警戒感があって、センター長が「労働組合が何かやっとる」「何か密告させるのではないか」と警戒したり。
そうすると現場の人もセンター長を気にして来づらかったりしたようです。
労組の取り組みとしてなじむまで数回かかりましたね。

高木
労組の会議で「しゃべくりカフェ」のことが報告されたり話題になったりで、「気軽に行っていい」「なんでも言える」ということがだんだん他の職場に伝わっていったんですね。
なかには、「待ってました!」と。
じっくり腰をすえて話をする人も出てきました。
職場の問題の「これを聞いてほしい!」という気持ちがあるんですね。
いろいろな場所でやっているので、もちろん個々の職場の色もわかるし、個別の問題もみえてくると同時に、全体の課題もみえてきました。

―たとえばどんなことですか?

山本
配送パートの人が「目標」という名で数字の追求におわれて、パートだけれど、契約時間内に仕事が終わらない。
働きすぎると「一〇三万問題」や「一三〇万円問題」があって、帰りたくても帰れない、働きたくても働けない。
時間内で終わりたいのに、仕事量がそれ以上あるなどの切実な声が共通して聞かれました。
また、上司とのコミュニケーション不足、うまく意思疎通がとれないという声も多く聞かれました。
根本にあるのは人員不足で、ゆとりがない、休みが取れないなど、現場のたいへんさの特徴のひとつです。

―そうした声をまた要求にしていくわけですね。

高木
そうですね。いろいろ聞いた声が生かされて、春闘や秋闘の要求につながっていきました。
そのことで労働組合の存在感を感じてもらえる取り組みにもなっています。
専従も現場の声が聞こえるようになってより現場に寄り添った対応ができるようになってきていると思います。

山本 こうした取り組みは岡山だけでなく、高知の生協労組とかもやっています。名称はそれぞれ違うみたいですけど。
生協労連のなかで、組織拡大の教訓や課題を交流するなかで、やっぱり職場に出て行って話を聞くという大事さが議論されていて、こうした取り組みが広がっているといえます。

―専従者だけでなく、現場で協力してくれる人の存在も大事ですね。

高木 そのとおりで、分会長の協力はとても重要です。
でも分会長や役員も、パートなど短時間契約者が増えており職場全体のことがわからなくなっている人も多くなっていて、なかなかたいへんです。
新しい分会長とかは経験もないので、「声かけるなんてようしません」という人もいたり・・・。
分会長は一年毎で役をまわしているところがほとんどなのが現状です。

山本
パートやアルバイトのなかにはダブルルワークしている人もいたりするので、労組活動もそういった困難さがありますね。
分会長によって職場の結集力はかなり変わってきます。もちろん組合活動のベテランさんもいて、きやすく「しゃべくりカフェ」に寄ってくれるところもありますが。
引き続き、職場の声がより届くような活動を模索していきたいと思います。

―今日はありがとうございました。

(四月二日インタビュー)

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