日別アーカイブ: 2012年9月26日

日生協、下請法違反で勧告。過去最高の39億!…に思う

 すでにご存じの方も多いだろう。本日、日生協が公正取引委員会から下請代金支払遅延等防止法(下請法)違反で、過去最高額となる39億円の是正勧告を受けた。日生協も見解を出し、再発防止に向けた取り組みを強調している。しかし、今回の件は実は未然に防げた問題ではないか、もしくはもっと少ない額の違反で済んだのではないかと思うのである。

 今回日生協が指摘を受けた内容は、実は2011年6月にすでにCSネットが勧告を受けていた内容とほとんど一緒だ。言うまでもないが、CSネットは生協の中四国の事業連合であり、日生協の傘下にある。つまり、この問題は1年以上も前に、CSネットへの勧告で明らかになっていた問題なのである。
 にもかかわらず、今回の日生協の受けた勧告は、2012年6月までのものというではないか。つまり、CSネット勧告後の1年分も含まれているわけである。CSネットが勧告を受けたことを日生協が知らないわけもなく、それどころかその勧告を経て対策をとる必要があると自ら述べていた…にもかかわらず…である。
 そこから考えられるのは、公取の勧告を甘く見て不十分な対策にとどまっていたか、あるいは勧告そのものに内心では反発し、昔からの商習慣だとか取引先には納得してもらっていたなどのいわゆる“高をくくっていた”かである。
 本当のところはどうかわからないが、こうしたニュースを見るたび、いったい生協はどうしてしまったんだ?と思えてしまう。現場では、理念などというきれいごとよりも、それ(組合員のためになどという決まり文句)を傘にきた利益優先、数値絶対の実態…こうした組織体質こそに、今回のような事態を引き起こしてしまった最大の要因があるように思えてならない。
 今はともかく、そうでないことを祈りたい。

カテゴリー: TOPIXニュース, 書記局のつぶやき…(雑感) | タグ: , | 3件のコメント
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