ドジョウはすくえても、国民は救わないのか!2/9-10中央行動

 2月9~10日、東京で2012春闘中央行動が多彩に展開された。全労連の一角を担う生協労連は、全国から約500名を動員、国会議員要請や省庁交渉、中小企業団体や商工団体、チェーンストア協会などへの要請や懇談、集会やデモ行進を行った。
 中四国地連からは約40名が参加、地元国会議員への要請を中心に、消費税増税反対、最賃1000円の実現、パート法の改正などを訴えて回った。

 国会開会中ともあって、議員本人と会えた仲間は少なかった…。それでも、議員要請を初めて体験した仲間も多く、いい経験になったようだ。その1人、岡山のN君(20代既婚)は、「自分の年収は300万足らず。ワーキングプアと言われる200万以下ではないが、それでも税金や社会保険料を支払うと暮らしはとても厳しい。これに更に消費税が上がると、安心して子供も育てられなくなる。将来がとても不安だ」と議員秘書に向かって声をふり絞った。

 議員秘書自身がいくら報酬をもらっているのかは知らない(もちろん彼らだって選挙の度に雇用不安を感じることもあるかもしれない…)が、こんな声をどういう思いで聞いていたんだろう?ちゃんと議員本人に伝えてくれるのだろうか…。秘書には何の責任もないのだが、そんなことを思いながら後ろからシャッターを切った…。

 団体要請では、中四国地連からは私が中小企業庁に要請に行った。若い(?)担当官(係長)が対応したが、その主張は主にこんな感じ…

「中小企業支援としては、海外進出(製品売込含)支援や資金繰り支援・相談、技術支援策などを積極的に進めている。国内のマーケット(需要)は人口減少で縮小する。海外需要を取り込んでいかなければ活路は見出せない。それができるよう支援して企業の業績が上向けば雇用も確保され、賃金(※要請は最賃1000円で中小企業支援というのもあった)も上がっていくことになる」…というもの。

 聞いていて、いつまでそんなこと言ってんだ!って思う。若い(つまり下っ端)担当官にいくら言ってもしかたないのかもしれないが、そんなこと(人口減少)はもう何年も前から分かりきっていたことで、その間に実施されてきた対策(海外進出支援云々)では、結局何にも良くなっていない(中小零細企業にとって!)というのが現実の姿ではないか。つまり、民間のサラリーマン風に言えば、ちっとも“成果を出せてない”わけである。

 確か、あの坂本光司教授が中小企業庁の出身だったような…。官庁にいた際に、その対策と現実のギャップに嫌気がさして独自に研究者になったとかなんとか…と読んだ気がする。とどのつまりはその頃と何にも変わっていないということなんだろう。

 さて、10日昼は日比谷野音で中央集会、その後は銀座パレード。中四国は「ドジョウはすくえても、国民は救わないのか!泥にまみれているのは国民だ!と、地元島根県の伝統芸能“やすき節”の扮装(?)で羞恥心を超えたパフォーマンスで沿道に訴えた!皆さん、ほんとにお疲れでした!
 (注:決してやすき節が恥ずかしいと言っているのではありません)

 最後は経団連前集会。以前のビルは“これが天下の経団連?”と思うような古いビルだったのだが、最近引っ越したそうで、なんとも立派なビルに大変身!こいつらが日本の諸悪の根源かと思うと、ほんとに頭にくる。こいつらのせいで、ワーキングプアが広がり、貧困と格差を極限にまで広がった。そうした犠牲の上にふんぞりかえり、それでも足らぬと法人税減税と消費税増税を推し進める…。

 こいつらの力は巨大だ。きっとビルの上の方から、我らを見下ろしてせせら笑っているに違いない。しかし、歴史は必ず前進し、それは道理ある方向へと流れるのだ。そして我々は、少しでもその流れが早く進むよう、我らの子孫のためにその歩みを緩めないのだ…と心に誓い、ビルを見上げるのだった。

 

カテゴリー: TOPIXニュース, 書記局のつぶやき…(雑感), 活動日誌 タグ: , , , , , , パーマリンク
(6) (0) (1)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Optionally add an image (JPEG only)