この間の労理交渉で、いつも感じること…1/19正月営業交渉、2/14春闘要求提出

 2/14(火)、2012年春闘要求書を理事会に提出した。今回の交渉は、こちらの要求を理事会に伝えるのが主なテーマで16名もの仲間が職場の実態を訴えた。
 実は、1/19(木)にも店舗正月営業問題で交渉を行っているのだが、交渉を行うたびに感じることがある。単なる思い過ごしならいいのだが…

…つまり、こういうこと。

1月19日正月営業交渉にて…
 この交渉は、1/3営業に関する労組要求に対する回答(昨年11月に出されていた)の説明交渉だった。今年の1/3営業は理事会の断念によって決着したので、今度は2013年の正月に向けた交渉に切り替わって、且つ回答内容からの交渉スタートとなったわけだ。
 回答説明交渉なので、1/3営業のそもそも論はメインテーマではない。なので、その賛否についてここでは言及しない。感じたのは、経営側の労働者に対する思いやりのなさである。

 回答は、はっきり言って労働者側にとって何のメリットもない内容だ。理事会は、しきりに経営の厳しさを言い、労組要求にはこれ以上は応えられないと主張する。一方、組合員にとって求められる生協になるためには“1/3営業”は必須だと訴える。
 組合員の声に一生懸命応えようとする…その姿勢はわかるのだが、それを実行するのは労働者である。その労働者を気遣う姿勢がどうしても見えない…生協職員、あるいは小売業界なんだから当たり前でしょって言っているようにしか聞こえないのだ。

 それは、交渉後の労理会議(店舗会議)でのやり取りに象徴的に現れた。交渉のあと、それに参加した仲間から出された声や感想(意見)…到底納得できる回答ではないという声…を紹介した時のこと…
:「交渉では、1月3日を営業している他社スーパーの来店状況を明らかにし、需要があることを訴えたが、そういう需要の実態について意見はなかったのか?」
:「なかった」
:「生協職員として、その部分に声がなかったこと、分かってもらえていないということが極めて残念だ」
:「残念なのは、正月の3日に働きに出ざるを得ないという労働者の気持ちが、理事会は分からないのかということだ」
:「…」

…つまり、生協組合員の声は充分以上に聞こえても、そこに働いている仲間の声は聞こえない…、いや、聞こえていても頭から“それは生協職員として(あるいは流通の者として)は間違っている”とでも思っているかのように見えること…。

長くなるが、先の春闘要求交渉でもそうだった
 「人が足りない、それで年休など取れるわけもなく、風邪さえひけない…そんな過密なシフトで、それでもがんばっている」という主旨の声が仲間から出された。実際はもっと具体的な実態を告発する声だったが…。
 この声に対し理事会は、「今すぐその職場の実態(定数が不足しているのか、業務上の仕組みに問題があるのか)が分からないので、調べさせてほしい」

 気づく人は気づいただろう。そういう声があれば実態を調査するのは当然だ。それはいい。問題は、それこそ団交で発言せざるを得ないほど職場の実状は切羽詰まっているわけで、当然そのことをその現場の責任者が知らないはずはないのだ。ところが、このやり取りでは、理事会にはその実態が伝わっていないということになる。もし、本当に現場責任者も知らないのなら、責任者としての資質は問われるが、理事会が知らないのもやむを得ない。しかし、その発言者が語っていたように、人の募集はかけているということだから、現場責任者が知らないはずはないのだ。

 不思議に感じるのは、そういう実状がなぜ業務ルートで理事会に届いていないのかということだ。つまり、理事会(あるいは現場責任者も)が関心があるのは事業所の業績だけで、そこで働いている労働者がどういう実態におかれているかという問題について、業務上においてどれほどの関心事になっているのかということなのだ。それがちっとも感じられない。

 そこで、聞いてみた。
:「今あった発言の実態について、事業所責任者が知らないはずはない。なのに、今理事会は“分からない”と言った。そういう労働者が置かれている実態や困っているという情報は、業務ルートからは上がってこないのか?」
:「事実をまず把握させていただく」

 はっきりとは答えなかった。もちろん、すべてを把握するというのは困難かもしれない。しかし、この発言者が指摘した事実は、ずいぶんと前から言い続けている実態だ…もちろん現場でも訴え続けている。だとすれば、やはり現場と理事会との間のパイプがどこかで詰まっているのではと勘ぐってしまうのである。

 交渉中、専務は終始むずかしい顔をしていた。あえて心中を察することはしない。理事会だって、労働者に対してできる限りのことはしようと努力はしているのだろうし、それは否定しない。しかし、こうした声が絶えず出されているという事実を、そしてその原因に何があるのかをぜひ真剣に考えてほしいと願うばかりだ。

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